ファスティングというコトバを聞いたことはあります?断食、と思っている人が多いかもしれないけど、ファスティングは一切の食を断つということでなく、専用のドリンクを飲みながら体内の代謝や機能を整えていくメソッド。ダイエットのために短期的に取り組む人もいるけれど、それは一過性であり、かえってリバウンドにびっくりするかもしれない。痩せたい!と思う人はこのファスティング意外に生活習慣の見直しや運動・トレーニングが必要であることは言わずもがなである。

「ファスティング=断食と思われますから、単に痩せるため?と思われています。ではなくて、私が提唱しているのは専用の酵素ドリンクを飲みながら食生活を見直して、健康状態だけでなく精神バランスまでカウンセリングしていくことなんです」

丸山さんのご主人は長年、睡眠時無呼吸症候群に悩まされてきた。ハードワークのため健康診断結果はなんとD判定(筆者もしばらくD判定)が続いていた。家族みんなが心配して、本人も辛いところであった。なんとかしたいと思って、いろいろなことを試した。結果として顕著に出たのがファスティングだったという。

「劇的な変化でした。いびきは少なくなり、体重も標準的になっていき、健康診断もA判定。本人の努力の結果だと思いますが、この変わりようにビックリですよ」

丸山さんもファスティングを経験したことで変化を実感。この感動を多くの人に伝えたい、もっとたくさんの人に健康になってもらいたい、いつまでも若々しく満足感のある人生を送ってほしいという思いが、起業へと導いていった。

「起業って何からすればいいんです?という状態ですけど、まぁ動きながら学べばいいかと」

 

Best Regardsを見た瞬間に感じたオーラ

ビジネスメールの署名は、自身の会社の名前と電話番号とかURLとか、短めだったり長めだったり人それぞれ。海外クライアントと仕事する際には短文で、言いたいことだけを伝えるのみ。よくある世間話的なコトバのやりとりはないことがほとんどだ。丸山さんとメールをしてすぐ気がついたが、アドレスにNRT(成田)が入っていたり、署名にはBest Regards。ということは…貿易関係のお仕事で、世界観もちょっと新潟離れした感じ?と思うわけである。

「貿易関係の仕事をしていて、クライアントとメールや電話したり、まぁー忙しいというか、時差の関係でおかしくなっていたというか。そんな仕事でしたから、体を壊すわけですよね。あははは、そりゃそうですね」

丸山さんの職歴は貿易関係だけではない。なんと幼稚園の先生をしていたこともあったという。

「はい、年少から年長まで約2,000人の子供たちに幼児教育をしていました。ただ教えるだけでなく、両親へカリキュラムの説明や保護者会、入園募集などのプロモーションも担当。そんなことをしていたらマーケテイングの知識も身につきました」

一見すると幼稚園と貿易?と、その関係性やつながりが見えにくいが、仕事の内容から考えると、交渉ごとやマネジメント、コミュニケーションといったスキルは丸山さんが新しく始めようとしている事業に通じていた。自然と適応力も備え、応用力も習得していた。

「今まで即断即決の業界で動いていましたし、現場の対応力ってスピードが求められるじゃないですか。ですので、じっくりと考えて、やることに優先順位をつけて段取りよく進めることって苦手なんですよ。どちらかというと突き進むタイプです(笑)」

 

感覚を取り戻した瞬間からどんどん加速していく

まずはコンセプトメイキングから始め考え始め、事業全体の輪郭を描いていった。取り扱う商品は決まっていて、売り方を試行錯誤した。その後、資金調達へ向けて事業計画を精査していくこととなる。一方で、丸山さんの存在と事業を知ってもらうためのツール開発、つまりホームページの開設やパンフレットや名刺なども作っていった。

「すべて優先順位が高くて、何からやればいいか分からなくなりますよね。まずは資金調達と思いつつも、先走って開業届を提出しました(笑)会計ソフトは無料期間お試しのものを取り入れようと思ったのですが、思うように入力できないというかさっぱり分からない!」

税務のことでつまずいてしまう人も多いはず。日々の記帳、勘定科目の振り分け、確定申告、数字との睨み合い、知らないことばかりで頭が真っ白になる。そんな時も丸山さんは突き進んでいく。

「商工会議所の会員になったんですよ。会計や経営の指導もあったり、確定申告のフォローもあったり、苦手なところをカバーしてくれるんです。これはもう私にとってはありがたや!ですよ」

資金調達については金融機関の窓口に訪問。その後、審査は通るか不安になり日本政策金融公庫にも訪問した。事業計画書、審査へ向けた資料も準備万端だった。

「ドキドキしますよね。資金調達できないと商品も仕入れられませんし、事業がスタートしませんから。融資が実行された時、いよいよ始まる!と、ようやく実感が湧いてきました。早速、アポイントもとって、営業を頑張っています」

 

話を聞きながらニーズに合わせてビジョンを描く

商売を始めてから状況が変わることがある。人と話をしていくうちに当初描いていた事業構造がいい意味で進化したり、場合によっては反応が薄かったり。お客様の反応を見ながら仕入れを変える、事業計画も最適化することが望ましい。

「仲のいい知人に話を聞いたらファスティングよりフェムテックの方が興味津々だったんですね。ハッとしました。当初描いていたこととちょっと違ったんですよ。また、商品を購入する段階においては財布を握っているパートナーに相談しないと決められないということがわかり、また、5,000円くらいだと相談なしでも大丈夫なんだなとわかりました」

丸山さんのビジネスモデルはファスティング全面推しであった。しかし、フェムテックもいつの日か、と思っていた矢先にこの体験。頭の中でいろいろな変化が起きようとしている。

「市場の反応が大事であることは分かっていても、目の前のお客様が求めることにきちんとお応えできないといけません。私がお客様にどう役立てるか、どんな側面でお客様の会社に貢献できるか、そうした視点に切り替えて、商品群をよりよくしています」

 

 

一歩踏み出す勇気は相当なものだけど、

動きながら自分自身をアップデートしていく丸山さん。

独特の世界観と前向きな姿勢で、

たくさんの人に健康になることがいかに大切か伝えてほしい。

もちろん、真っ赤のポルシェに乗りながら。

「アゲていかないとね!」

 

丸山恵子さん

幼稚園教諭時代、『有明幼稚園』『二葉幼稚園』にて約2,000人の幼児教育に携わり、マネジメントにおいても習得。その後、『株式会社リンコーコーポレーション』では中国をメインとした貿易業務に従事した。2022年3月に健康ビジネスを軸とした事業で起業。二児の母。

ファスティングサロン La Vita
新潟市西区小新大通2-4-39

https://lavita-innerbeauty.com
Instagram

 

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