There is only one valid definition of business purpose: to create a customer.
Peter Ferdinand Drucker
マネジメントの父と呼ばれた男、ピーター・ファーディナンド・ドラッカー。企業や組織、ビジネスという文脈だけでなく、チームとしてのマネジメントにおいてもドラッカーの存在は大きく、発表される論文は名言として今もなお、多くの人たちに愛されている。そう、稲野氏も志は同じく、創造の男である。
「私は想像、妄想の方ですね(笑)」
稲野氏はコンサルタントとして2023年秋に起業した。今や新潟と東京の二拠点で活動している、いや、二拠点で活動予定で連日猛烈な勢いで仕事をしている。この二拠点の計画は立ち上げ当初から練っていたものではなく、ちょっとしたことがきっかけで道がひらけていったという。
「独立する時ってすごく不安じゃないですか。お客様ってどこにいるんだろう、生活は大丈夫かなぁ、まだ子育て中だし、っというコトで頭がいっぱいになりませんか?みんなはどうしているんでしょうか。私の場合はすごく不安だったので、独立時は数社とのお付き合いをさせてもらいたくて一生懸命、営業活動をしました。おかげさまでお客様からご指名いただけて、なんとか独立の決断ができました。東京でも仕事をしなきゃって考えたのは、憧れていた人というか話を聞いてみたかったというか、そういう人がいまして。スケジュールが合ったので『ちょっと東京へ行ってみよう』と気楽に考えて…。もちろん、家族にも相談したんですよ。そしたら、普通に生活できるレベルであれば行ってもいいよって言ってくれて。この生活できるレベルって、お金のコトなんですけどね(笑)」
心配性だけど行動派の稲野氏。振り返れば、それはそれは迷いもあった。会社に属する=会社員を続ける思いも頭をよぎった。その方が、家族が安心するだろうと考えるコトもあったし、良くも悪くも会社名がフロントに立つことによって受けられる恩恵もある。クライアント数、ブランド力、活動のコスト、そして報酬。家族も収入がいい意味で安定していれば安心だろう。だが、イノベーター稲野氏!である。
「こう見えて、安定志向っす(笑)」
当たり前のコトにいつも以上の頑張りと感謝を込めて
会社員時代、当たり前に担当してきた業務の中で、たまたまではあるがお客様にとても感謝されたコトがあった。自分でも意外で、日常業務におけるいつも通りの対応だったという。
「今でも鮮明に覚えていますね。納品が完了した時、すごく感謝されたんですよ。こんな形で喜ばれるなんて嬉しい限りで、一筋の光が差し込んできたと感じました。これはキタなと。日に日にこういう仕事をしたいっていう思いが強くなって、その思いをめぐらせて独立に至りました」
いつも通りと言いつつも、ちょっと気を利かせたサポートだった。稲野氏はたまたま書類を作るのが得意で、ちょいちょいっと書いてみただけである。時間はそんなに掛からず、興味もあったからちょっと調べてみたりして。とは言っても自分のためになると思いながら進めて、お客様に見せたところ…の反応であった。
「今までの仕事って形があって、成果物も目に見えているコトがほとんどでした。ですが、こうした書類とか経営戦略の書類とか補助金関係のサポートとか、コンサルタントってこういう仕事なのかな?って、なんとなくイメージしていたような感じだったんです。まだ始めたばかりなので、知識も技術的にもこれからって状態ですからお恥ずかしい限りでして…」
謙虚な稲野氏!だが、独立開業時には数社のクライアントと契約済みであった。用意周到である。
志は高く、行動はすばやく、そして強かなコンサルティング
これから大海原へ羽ばたいていく稲野さん。骨太な格言はいろいろとある!ようだ。この場で早速披露してもらおう。
好きな言葉は臥薪嘗胆
稲野純也
自分次第だなってコトです
稲野純也
価値創造のきっかけを
稲野純也
日々感謝、日々挑戦、日々成長
稲野純也
人の歩みを止めるのは絶望ではなくて諦めで、人の歩みを進めるのは希望ではなくて意思
稲野純也が読んだ、とあるマンガより
「ちょっと〜笑ってません?じんわりと響いてくると思いますよ!」
2024年、厄年。不安な気持ちを躍動するエネルギーに変えて突き進む
稲野さんの朝は瞑想から始まる。1分間、価値創造のきっかけについて考え、その後は洗面所へ行って顔洗い、パソコンを開いてメールチェック。家事もちょっとしながらも今日の予定を思いながら、家で仕事をしたり外出したり。移動するときはビジネスセミナーの動画をBGMとして流しているという。仕事が終わったら夕食の準備、食後もついつい仕事をしてしまうというが…なかなかの充実っぷりではないだろうか。
「経営者の先輩方はもっと動いているコトを知ってますし、朝から晩まで、布団に入ってからも仕事のコトを考えていますし、ビジネスの最前線で活躍している人はもっとアグレッシブに動いています。私はまだ初心者なので少しずつ、自分のペースを築いて…です」
2024年1月、数カ月ぶりに会った稲野さんはちょっと太った?感じはするけどむくんでいるのか。
「はい、出社する習慣がなくなったので、起床時間が7時半すぎになってしまい…ちょっとだらしなくなっている感じはしますけど、一生懸命ですよ、はい」
創業年の結果を振り返ると計画よりやや上だった。順調だった結果は明らかで、2024年は大厄!らしくさらに飛躍するはず。また、計画以上の成果は、交流も仕事の領域もどんどん広がった。動けば動くほど反応を実感できて、事業をする、経営するコトの楽しさがクリアになってきた。一方で、人間関係や自信のポジショニングには細心の注意を払っているという。
「不安ですよ、毎日。実績が計画以上だったとしても不安。誰にどう見られているかも不安です。なので準備にはすごく時間をかけていますし、自分の立ち位置も段々と見えてきたかなって」
その先はどうなっているんだろうって不安な気持ちから、
一歩踏み出してみたことで見えてきた景色。
不安は自信へ、自信は信頼へ。
「大厄って何が起こるんだろうって、ビビってます」
「自分次第、心の持ち方次第ですよね」
男の大厄、何かある。
「言われるほど不安になるじゃないですかぁ」
稲野さんは大厄より大役を担う厄年となるだろう。
稲野純也さん
新潟市出身。印刷会社、デザイン会社、輸入車販売店でデザインの基礎とWEBマーケティング、広報・イベント企画のスキルを磨く。その後、新設法人の立ち上げや新規事業のローンチなど、マネジメントや経理、営業までトータルで習得し、2023年秋に独立した。
INANO KIKAKU
新潟市のあちこちへ
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